万理は慌てて時子の後を追い着いてから、
「ねえ、岩下さんが来るって度いう事。」
「それはで御座いますね。旦那様のような家庭の奥様方のお集まりがありまして、奥様もそれに入られてはという事で1度お会いしたいと言う事で、今日、来て頂くことに成っています。」
「なんで、その事を今いうの。」
「それはですね。旦那様が昨日、そのような会の主催者である岩下様に申し上げた所、今日お会いしたいと言う事でして、朝申し上げようと思ったのですけど、奥様は旦那様と頑張っていらしたし、その上、失神なさったので、言うに言えなく成っていたのです。」
「じゃあ、こんな格好では。」
「ならば、これを着ますか。」
「嫌よ、だから、他の服も出して。」
「駄目で御座いますよ。それにオムツだけの格好でも岩下様の奥様はビックリなさりませんから。」
と言うと時子は万理の前から姿を消していく、万理はこんな格好でと思うのだが、あんなワンピースを着ることすら出来ないと思うのだがどうしていいのか分らない。試しに、セレブの妻に相応しいと思われる服が入った箪笥は時子が言ったように明らかに鍵が掛けられていて、取り出す事が出来ない。なんてことなの、昨日といい、今日といいと思っている時、玄関のチャイムがなる音がした。万理はその音で真っ青に成っていた。
万理が困っていた理由が全裸でオムツという事以外に、また尿意をもようしているという事で、これを何とかしないと思うのだが、トイレに言って見ても今日もトイレは使用出来ない。万理はまた困り果てていた。そんな万理を追い込むが如く時子が、玄関に出向き、岩下重子を出迎えに玄関まで行っていて親しげに話しをしているのだった。気軽でいいわね、オムツだけの格好なんて、野口の立場が悪くなるのでは無いかと思っている時に、女の人が声を掛けて来た。
「貴女が野口さんの奥さんね。」
と声を掛けて来た人がいたのだが、万理は知らない人だった。だが、その女性は、
「私は、服部佳子、宜しくお願いしますね。」
と言われたのだが、万理はオムツだけの格好でいるので、思わず、
「アッ、見ないで下さい。」
と言うと万理はその場にしゃがみ込み、胸を隠したのだが、オムツはしっかりと見えてしまう。それを見て、
「まだ、オムツには成れていないようね。」
と言われても、万理は、
「お願いします。早くここから出て行って下さい。」
「駄目よ、私達は野口さんの奥さんを見にきたのですから。」
と言うと佳子は、
「皆さん、野口さんの奥さんはここにいらっしゃいますよ。」
と声を上げられて、万理は、
「アッ、止めて下さい。そんな大きな声を上げるのは。」
「いいじゃない、どうせ、岩下さんにも見られるのですから。」
と言われてしまうと、そこに岩下重子が来て、
「あら、野口さんの奥さん、ここにいらしたのですか。」
と言われて万理は、
「嫌、見ないで、お願いします。見ないで。」
と言うのだが、重子は、
「あら、まだ恥かしがっているの。」
「はい、何せ、昨日から教育を始めたばかりですから。」
「じゃあ、大変ね。」
と言うと重子と佳子が万理の手を持つと、
「ゆっくりとお話をさせて頂けないかしら。」
と言って両手を持たれた万理は、
「止めて下さい。お願いします。帰って下さい。お願いします。」
というのだが、時子が、
「奥様、そんな事言っては駄目ですよ。」
と言って万理の後ろから押されてしまうと、万理は2人にリビングに連れて行かされた。そして、3人掛けのソファに座らされた。他の1人掛けのソファには時子と重子が座っているのだが、隣には佳子が座っていた。万理は恥かしさの余り手で胸を隠し、俯き加減でいると、重子が、
「こちらが、野口さんの奥様ね。」
と言うと時子が、
「はい、どうでしょうか。」
と問い掛けると、重子が、
「プロポーションもモデルの様に良いし、おっぱいもあるようだし、何よりも足が長いのが素敵ね。オムツが良く似合う奥様ね。」
と重子が言うので万理は、
「そんな事言わないで下さい。」
と言うのだが、万理は重子と桂子の話には耳を傾けていなかった。それよりも万理からすると、尿意の方が辛くなっていて、その方が万理からすると考えなくては成らない事だった。
Author:友ちゃん
友ちゃんが演出する、オムツの怪しい世界へ誘います。